PROJECT 02 TOYOTA TODAY FOR TOMORROW PROJECT TOYOTA TODAY FOR TOMORROW PROJECT 6万粒の環境破壊

Move “環境意識”

世界一で、世界初のクリエイティブ。

クライアントの想いを届ける

壮大なチャレンジ。

MEMBER

  • クリエイティブ 岩本 光博 Iwamoto Mitsuhiro

    表現だけでなく戦略立案から携わるコピーライター。
    環境案件に携わるようになってから自らの生活スタイルにも変化が生じる。
    趣味は野球・相撲観戦。

「環境チャレンジ2050」を掲げ、地球環境や動物保全のために様々な活動をおこなっているトヨタ自動車。その取り組みを世の中に伝えるために、絶滅危惧種の動物を題材にプチプチ(川上産業の登録商標、気泡緩衝材)を使ったドットアートを制作。完成後に一気にプチプチを押し潰してインクを垂らし、美しい動物たちが失われてしまうプロセスを映像におさめた。世界初の取り組みが評価され、海外での広告賞も受賞している。

大量絶滅期を迎えた地球を救う。
その取り組みを、もっと知ってもらいたい。

現在の地球は、6600万年前に恐竜たちが絶滅した時代以来の、大量絶滅期であることをご存じでしょうか。日々の生活の中で意識することは少ないかもしれませんが、毎年約4万種の生物が絶滅しているとも言われる危機的な状況です。私たち人間の行き過ぎた経済活動が原因で、かけがえのない生態系が崩れかかっている。この現実を打開するために、世界中で多くの企業や学者たちが様々な取り組みをスタートしています。
もちろん、デルフィスのメインクライアントであるトヨタ自動車も例外ではありません。トヨタ自動車は、人とクルマと自然が共生する社会を目指して「環境チャレンジ2050」を掲げています。これは、同業他社が汚染物質を排出しない“ゼロエミッション”を目指す中、ゼロにとどまらず地球環境にプラスを生み出すという壮大なチャレンジです。
たとえば、工場排水は非常に汚い水のイメージだと思いますが、川から汲み上げた時の水質よりもさらにキレイに浄化してから自然に返していく。トヨタ自動車のこの取り組みは、すでに海外の一部の地域では実現されています。
地球環境を改善し、動物たちを絶滅の危機から救う。この目標に本気で向き合っているトヨタ自動車の姿を、世の中の人にもっと知ってもらうために実施したのが、「6万粒の環境破壊」キャンペーンです。CO2ゼロへのチャレンジ、循環型社会構築に向けたチャレンジ、人と自然が共生する未来づくりへのチャレンジ・・・。トヨタ自動車から、こうした取り組みを知ってもらうにはどうすればいいかとご相談いただいたところからプロジェクトがスタートしました。

考えられる中で最も難易度の高い企画に
チャレンジする。

地球環境保全に向けた、今までにない壮大なチャレンジ。だったらそれを伝える広告自体も、かつてない手法にチャレンジして、トヨタ自動車の環境への姿勢を表現しよう。それが、最初に考えたコンセプトです。様々な方法を検討しましたが、最終的にたどり着いたのは世界最大級のプチプチアート。動物の命が無造作に潰されてしまっている現状を伝えるために、簡単に潰れるプチプチを使って動物を描いたアートを作成することになりました。
6人ほどのスタッフが2週間かけて1粒1粒注射器でインクを注入し、絶滅が危惧される動物の巨大ドットアートを制作。最終的に一気にプチプチを押し潰してインクを垂らし、美しい動物たちが失われてしまうプロセスを映像におさめました。
約6万粒、3.3m×1.9mのプチプチアートは、調べられる限りで世界最大。さらに、押し潰すチャレンジはおそらく世界初だと思います。世界一で、世界初。前例のないチャレンジを成功させるためには、膨大な検証期間が必要でした。プチプチアート自体は有名なアーティストが世界に2名いらっしゃるのですが、通常はインクが垂れないようにするために時間が経つと固まるインクを使用する。
しかし、それでは今回の企画は実現できない。イメージ通りにドロドロと垂れるインクの種類検証、2週間の制作期間中に気化して抜けないかどうかの検証、そして6万粒に注入してもシートが破れない重量の検証など、挙げていけばキリがありません。複数検討した企画の中で最も実現が難しそうだったからこの企画を選んだのですが、クライアントから「本当に実現できるのか」と聞かれて「できます」と答えるのは正直言って怖かったですね。成功した今だからこそ言えるんですけど(笑)。

期待されて、期待に応える。
その繰り返しが、信頼を生む。

プチプチアートの制作プロセスに密着した動画に加え、6~12歳の子どもたちがクレヨンで描いた手書きイラストを使用したポスターも掲出。ありがたいことに、発表後はSNS等でポジティブな反応をたくさんいただきました。
「トヨタすごい」とか「自分の暮らしも考えなきゃ」とか、単純にどうやって作ったんだろうというコメントもありました。シクロペ・アジアや交通広告グランプリといった広告賞も複数受賞しています。
やはり、アート自体のすごさや世界初のチャレンジが評価されたのだと思います。しかしもちろん、これでゴールではありません。環境保全と同じくそれを伝えるコミュニケーションも、継続して積み重ねていくことが重要です。
最初は小さな予算からスタートした環境関連の案件ですが、クライアントがその仕事を評価してくださって、色々な相談を投げかけてもらえる信頼関係を構築することもできています。その分期待値も上がっていますが、期待されればそれに応えるためにさらに頑張ろうという意欲も湧いてくる。非常にいい循環ができていると実感しています。
前職は広告プロダクションだったのである程度方向性が決まった段階で具体的な表現を考えることが仕事だったのですが、今はクライアントと同じ目線で企画の根本から一緒に考えていく立場です。質の高いものを作れば社内外から評価もされますし、とても充実した環境で仕事をさせてもらっていると思います。
これからも、クライアントの真の姿を世の中に伝えていくために、良質なクリエイティブを生み出し続けていきたいです。

このプロジェクトに
興味をお持ちの方は
こちらもご覧ください。